SNSマーケティングは少しずついろいろな企業で導入されています。
今後ますますSNSのユーザーが増えるにつれて、SNSを使った戦略的なマーケティングをするかどうかで、その会社の未来が左右されるかどうかが決まるといっても過言ではありません。
ただしSNSマーケティングを何も考えずに行ってしまうと、会社の評判をむしろ下げてしまうリスクもあるんです。この記事では、SNSマーケティングの成功例と失敗例を通して注意すべきポイントをピックアップしていきたいと思います。
1 SNSマーケティングの成功例
まずはSNSマーケティングを使って企業に良い結果が出たという例から見てみましょう。
GUの例
GUと言えば若者向けの安価な服を取り揃えている超有名衣料品店ですよね。
もともと若者向けのお店ですが、SNSマーケティングを活用することでさらに販促につながったようです。どのような方法かというと、人気SNSのインスタグラムを使いました。
「GUの新商品を着て「#GUTL(ジーユータイムライン)」というハッシュタグをつけてアップすると抽選でプレゼントが当たる」というキャンペーンを展開しました。そうすると多くのユーザーが投稿することになりますよね。こうすることで商品の販促につながります。
さらにGUは「インフルエンサー」も使いました。
インフルエンサーは影響力が強い人物(フォロワー数が数万人いる方など)のことを指しますが、インスタでインフルエンサーに様々なアイテムやコーディネートを使ってもらって投稿することで、フォロワーを伸ばすことに成功しました。フォロワーが伸びれば当然話題性が高まりますし、気に入ったアイテムを他の潜在ユーザーに発信してもらえますよね。
無印良品の例
おしゃれなグッズで人気の無印良品もSNSマーケティングで成功した会社です。
無印が使ったのはTwitterでした。
ツイッターに張ったリンクからだけタイムセールに入れるようにしたところ、売り上げが好調でした。また「無印良品と言えば〇〇〇」というメッセージを投稿することで商品が割引されるキャンペーンを行って売り上げが倍増したこともあったようです。
さらに無印良品の鳩時計のPRについてですが、プロモーションする時にちょっとした面白い方法が取られました。Facebookに商品を紹介する時に、「無印良品の鳩時計が3時をお伝えします」というメッセージをつけたところ、数千ものいいね!がもらえたようです。このようなちょっとしたSNS上での投稿や工夫で会社や商品への好感度があがることがあるんです。
江崎グリコの例
グリコはSNSマーケティングによって、主要商品のポッキーの売り上げを爆発的に伸ばしたことがあります。
使ったのはTwitterでした。
この会社は11月11日を「ポッキーの日」にしていますが、ポッキーという名前が入ったツイートを行って、「24時間で一番ツイートされたブランド」としてギネス記録にいどみました。
その結果見事ギネス記録を達成しました。
新記録を達成しただけ?と思うかもしれませんね。でもポイントはここからです。そのキャンペーンを行った年の商品購入率はなんと4倍になったそうです。さらに11月になると商品の売り上げが増えるようです。このように情報が共有されやすいSNSで話題作りをすることで販促につながるというわけですね。
2 SNSマーケティングの失敗例
今度は失敗例を見てみましょう。SNSでは「炎上」という言葉がよく使われますよね。会社がSNS上であまり良くない反応や対応をすると、会社イメージをダウンさせるという例を以下に紹介しましょう。
マクドナルドの例
大人気のハンバーガーチェーンと言えばマクドナルドですよね。
ブランド認知度はSNS登場前からすでに抜群ですが、実はSNSマーケティングで失敗してしまった経験があるんです。
海外の例ですが、ある時マクドナルドがTwitter上で「マクドナルド関連のいい話をつぶやいてもらうキャンペーン」を行いました。
ほっこりする話が集まると思いきや、商品の安全性や異物混入、食品衛生などに関するネガティブな投稿が大量に寄せられてしまいました。結果的に炎上してしまったという事件です。
仮に悪いつぶやきを投稿しているユーザーが偏見を持っているとしても、残念ながらコントロールできないのがSNSの世界です。膨大なユーザー数を使うとハイリスクになることもあるという例ですね。
トヨタの例
あの世界の自動車メーカートヨタも失敗したことがあるんです。
アメリカンフットボールの最高峰のイベントである「スーパーボール」に便乗して、トヨタは自社の車をTwitter上で宣伝しようとしました。
スーパーボール関連のハッシュタグをつけたすべての「つぶやき」にキャンペーンへの参加を呼びかけましたが、内容がいかにも宣伝オンリーであり無差別にばらまいたため、結果的に批判が集中してアカウントが停止するという事態になりました。
SNSマーケティングでは確かに自社製品の宣伝が効率的にできますが、ユーザー心理を無視して利己的なPRをすると炎上することもあるという事ですね。
3 まとめ
SNSマーケティングの成功例と失敗例をあげてみました。これらの実例を見ると、SNSマーケティングのメリットとデメリットをよく感じることができるのではないでしょうか。
もちろんSNSマーケティングで成功するかどうかは会社の対応しだいですよね。「炎上が怖いので積極的なアプローチはしない」というのは意味がないですし、逆に「積極的にアプローチするけど商品やサービスの質が大したことない」というのも無意味です。
要は会社は提供しているものの質やコスパを改善しながら、SNSマーケティングを適度に使うのがポイントと言えるでしょう。