テレビなどのメディアで「インフルエンサー」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?インフルエンサー(influencer)とは、「影響を与える人」という意味の言葉です。
実はこのインフルエンサーはSNSマーケティングを成功させるために重要なキーパーソンとなる場合があります。SNSマーケティングはSNSを使って情報発信やリサーチをするので、SNS上で影響力がある人物の存在は大きいです。
そこでこの記事ではインフルエンサーがSNSマーケティングにおいて果たす役割や導入のメリット、そして活用事例などを紹介したいと思います。
1.インフルエンサーってどんな人?
「インフルエンサー」とは、特定のコミュニティで影響力がある人のことです。例えば読者モデルは若いユーザーに大きな影響力を持ちますが、モデルが特定のファッションについて「かわいい」「便利」といった発言をすれば、それに影響を受けたフォロワーがそのファッションを買うという行動を起こす可能性があります。
このようにインフルエンサーが持っているフォロワーや影響力などの「資産」を使ってSNSマーケティングなどを行うことを「インフルエンサーマーケティング」と呼ぶことがあります。インフルエンサーマーケティングは2019年に市場規模が約24億ドルになると考えられていて、インフルエンサーは今後ユーチューバーのように一つの職種となる可能性もあります。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーはフォロワー数によっていくつかのカテゴリーに分けられることがあります。以下のようなカテゴリーがあります。
・タレントなどの著名人
フォロワー数:100万人以上
・トップインフルエンサー
フォロワー数:10万~100万人
・マイクロインフルエンサー
フォロワー数:1万~10万人
・ナノインフルエンサー
フォロワー数:千人~1万人
「何人フォロワーがいると○○インフルエンサーと呼ばれる」という明確な基準はありませんが、おおまかに分かると上のような呼び方ができます。一般的にフォロワー数が多いほど影響力は高いので口コミ効果は絶大です。実際芸能人のツイートなどは注目されますよね。
一方マイクロインフルエンサーやナノインフルエンサーはフォロワー数は控えめですが、企業が起用しやすいという点と、フォロワーとの距離感が密接だというメリットがあります。起用する場合の費用も安く抑えることができるでしょう。それほど有名でないがゆえに、発信する情報が身近で親しみやすいため、むしろこういったインフルエンサーの方がSNSマーケティングに有利なこともあります。
2.インフルエンサーを起用するとどんなメリットがある?
企業がインフルエンサーを起用するメリットとしては以下のような点があげられます。
・自社サービスや商品の宣伝効果アップ
企業はそのような発言力を持つインフルエンサーに自社の商品やサービスやコンテンツを利用してもらって宣伝してもらうことにより、SNSユーザーの中でそれらの情報を拡散してもらうことができます。例えばフォロワーの多いインスタグラマーがあるスイーツの写真をアップして高評価を下せば、たちまちに行列ができる店になる可能性だってあります。
・インフルエンサーからの情報発信は拒否されにくい
ネット上の広告を毛嫌いする人は多いですよね。中には「アドブロック機能」などを使って広告をブロックする人もいますが、インフルエンサーの投稿については気持ちよく受け入れるというユーザーは少なくなりません。企業が直接広告をネットユーザーに向けて発信するよりもインフルエンサーを使って宣伝することで、広告の受け入れやすさが変わってきます。
・経費削減
企業にとって常に意識すべき課題と言えば経費削減です。インフルエンサーを使って効率的に自社の宣伝ができれば、テレビや新聞などのメディアで芸能人を起用するよりもはるかに低コストでプロモーションができます。
3 .インフルエンサーをSNSマーケティングに活用した事例
では実際にインフルエンサーを起用したSNSマーケティングの事例を見てみましょう。
・Diorの例
ファッションやアクセサリー、香水などで有名なクリスチャン・ディオールは、ファッション情報誌「ViVi」のインスタグラマーである古川貴絵さんとのコラボを行いました。古川さんが投稿をしたことで、一気に「いいね!」が7,000件も集まりました。インフルエンサーがいかに大きな影響力を持っているかを示す例です。
・ダニエルウェリントン社
時計メーカーのダニエルウェリントン社は、テレビや印刷媒体などのメディアで積極的に宣伝を行うのではなく、読者数が多いブロガーやフォロワー数が多いインスタグラマーなどに時計をサンプルとして渡すという戦略を取りました。結果的に大反響になり、ハッシュタグがどんどん伸びていき、フォロワー数も2019年5月時点で460万人にもなっています。
4.まとめ
インフルエンサーはSNSマーケティングにおいて重要なキーパーソンとなる存在です。フォロワー数がそこまで多くなくても、一定のフォロアー数を持っている人であれば、自社の宣伝において大きな役割を果たしてくれる場合があります。
SNSはLINEやインスタグラム、Facebook、Twitterなど様々な種類があり、それぞれの得意分野も違います。どのSNSのインフルエンサーを使うかは、自社の宣伝方法をどのように設定するかによっても変わってきます。まずは自社のサービスや商品のアピールの方向性を考えて、どのインフルエンサーを起用するかを考えると良いでしょう。