SNSマーケティングに使えるSNSはいろいろとありますが、注目すべきSNSの一つは「LINE」です。LINEは国内のユーザー数が非常に多いことで有名なSNSなので、企業のプロモーションにはもってこいです。
この記事ではLINEの特徴や活用メリット、そして実際の活用事例を紹介してLINEマーケティングの魅力をお伝えします。
1.LINEにはどんな特徴があるの?
LINEは無料の通話やチャットツールとして老若男女を問わず大人気のコミュニケーションツールです。テキストと一緒にスタンプというイメージを送る事でチャットを楽しくすることができ、若者を中心に幅広い年齢層に愛されています。
2019年1月時点で全世界に1億9,400万人もユーザーがいて、国内には7,900万人存在します(2018年12月時点)。国内のSNSの中で圧倒的な人気・ユーザー数を持つLINEは、マーケティングツールとして企業が注目すべきツールです。
一般向けのLINEのアカウントとは別に、企業向けの「LINE公式アカウント」というアカウントも存在します(「LINE@とサービス統合後」。2019年5月時点ですでに国内の450以上の公式アカウントが開設されていて、平均友だち数は670万人にものぼっている大人気サービスです。
このLINE公式アカウントをベースにユーザーと企業とを結びつけるアクションを「LINE Account Connect」と呼びます。
LINE公式アカウントとLINE Account Connectの特徴
LINE公式アカウントをベースにしたLINE Account Connectには以下のような特徴があります。
・LINEログイン
会社のサービスをLINE公式アカウントと連携させて、LINE上で一通りのサービスを提供できる機能です。会員登録や商品の閲覧と購入がすべてLINE上で完結するので、ユーザーはあちこちのサイトにアクセスする必要がなくLINEだけでコンパクトな動きができます。これによって新規会員顧客数を増やすことにつながります。
・Messaging API
Messaging APIは企業とユーザーとの双方向コミュニケーションを実現するシステムで、会社とユーザーとの距離を縮めるのに役立ちます。LINEのトーク上で取得したデータや企業の保有データを使いますが、例えばユーザーの購入履歴に応じておすすめ配信をしたり、ポイント残高通知をしたり、ユーザーにあったクーポンを配布したりできます。
・LINEビーコン
会社の店舗などに設置された「ビーコン」と呼ばれる発信機からクーポンやセール情報などを、LINE公式アカウントから発信できる機能です。
・レポート機能
会社にとって重要なのは販促やプロモーションにつながるデータを集めたレポートですよね。例えば友だち数がどのように推移しているか、タイムラインの投稿にユーザーがどのように反応しているかなどのレポートを取得できるので、ユーザーがどんなことを求めているかを把握して対策を取りやすくなります。
2.LINE公式アカウントをSNSマーケティングで活用するメリットは?
LINEを使ったSNSマーケティングには以下のようなメリットがあります。
・ユーザーとの距離が縮まる
もともとLINEは多くのユーザーが日常生活で使うツールなので、企業が活用することで一気にユーザーとの距離を縮めることができます。ふつう一般消費者と企業とがやり取りをする場面はあまりありませんよね。でもLINEの特長であるスタンプや画像を使ったユーザーとのやり取りをすることで、会社の存在を身近に感じてもらえます。
・カスタマーサービスでの負担とコスト削減
LINEの通話機能を使ってユーザーとのカスタマーコミュニケーションを導入することができますが、この通話機能は公衆電話網を使わない「IP電話」という無料の通話サービスです。そのためスタッフの負担を減らせる上にコスト削減につながります。
・ユーザーの情報を把握して戦略を立てられる
レポート機能などによってユーザーに関する情報が分かれば、ニーズをいち早く見極められるようになります。例えばある投稿に対して大きなリアクションがあれば、その投稿の内容に沿ったサービス展開をすると良いのが分かります。
・販促やキャンセル対策に有効
実際にLINE上で企業のクーポンを受け取ったことがあるユーザーなら分かると思いますが、お店に行ったり自分でクーポンを探さなくても、LINE上にクーポンメッセージが届くとお得な情報を簡単に手に入れることができます。この機能によってユーザーは購買意欲をそそられますし、お店であれば急なキャンセルが発生した時の穴埋め対策として有効に使えます。
3 .LINE公式アカウントをSNSマーケティングで活用した事例
LINE公式アカウントを使って企業のプロモーションや販促に成功している例をご紹介しましょう。
・大東建託
大東建託は「大東建託お部屋探しサポートサービス」というLINEを使った新しい取り組みを開始しました。部屋探しと言うと不動産屋に実際に行って色々と相談するというイメージがありますよね。このサービスではLINEのトーク機能を使って、スタンプを交えながらユーザーが気軽に専任オペレーターとチャットできるようになっています。
結果的に利用者が増えたため24時間365日体制での対応を開始することになり、LINEを介することでユーザーの成約率も高くなりました。問い合わせは毎月900~1000件近くあり、サービス開始からすでに約160万人のユーザーからの問い合わせを実現したようです。
・Canon
Canonは「Messaging API」を使ってLINE公式アカウントとプリンターを連携させ、スマホの写真をLINEに送るだけで印刷できるサービスを行っています。この機能がプリンターの目玉機能としてメディアや販売店から注目を集めるようになり、「プリンター操作がよく分からない」というユーザー層からも高い評価を受けています。
4.まとめ
LINEは圧倒的なユーザー数を誇るSNSで、ビジネス向けの公式アカウントにも力を注いでいます。そのため企業のWebマーケティング担当やSNSマーケティング担当にとって無視できないツールです。
LINEはすでに日本の多くのユーザーの生活に溶け込んでいる親しみやすいSNSなので、アカウントを持つ企業に対して比較的ユーザーが親近感を感じやすいというのは大きなメリットです。また連携機能が充実していて商品閲覧や購買などのユーザー行動をLINE上でコンパクトに行えるのも便利です。
LINEの企業向けサービスでは新しい取り組みが継続的に行われているので、まだ導入していない企業は今後注目です。